メールマガジン

2006年

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◆◇◆FMIC メールマガジン◆◇◆
2006年11月27日 第6号 https://fmic.jp/

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FMICはJMAC(日本能率協会コンサルティング)とドイツのIMIG社による戦略的合弁企業として設立されたコンサルティング企業です。企業の成長 戦略デザインとその実現化プロセスをサポートします。

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~未来開発経営/戦略デッサンノート(5)~
「絵空事無くして成長無し」
                               FMIC 大岩和男・岩崎壽夫

未来開発経営の基本コンセプトは「未来は来るものではなく創るもの」です。
前回は未来開発経営における「課題・問題・宿題を使い分ける会社」について紹介させていただきました。今回は、未来開発を推進する段階で出てくる「絵空事無くして成長無し」ということについて考えてみたいと思います。

ここでいう絵空事とは、辞書によれば「実際の物とは違って誇張され美化されて描かれているもの。転じて、実際にはありもしない大げさなこと」と書かれています。しかし実際の企業活動においては、単なる妄想ではなく「将来のあるべき姿を描いたもの」という意味合いであることは言うまでもありません。

未来開発経営ワークショップを展開していると、初期の段階で下記のような意見が出てくることがあります。
・そんな絵空事を議論しないで、もっと現実直視したほうがいい。
・未来開発なんて絵空事を言っている時間があれば現場に行け。
・絵空事をいくら描いたって、どうせ実現できないから無意味ですよ。
・将来のことをいくらやってもどうせ評価されませんよ。
・本当にそんなことはできるのか?
・やっぱり、将来のことより、今のことのほうが実感がわくね。等々

そうでしょうか? 実はよく議論していけば、今更言われなくても、誰もが将来思考の重要性や可能性はよくわかっているケースが圧倒的に多いのです。

今では誰もがあたりまえに乗っている飛行機ですが、わずか500年前は絵でした。レオナルド・ダ・ヴィンチは空を飛ぶ鳥を観察し、あの有名な飛行機やヘリコプターの図を描きました。このメルマガが発行できるのは、わずか15年前に本格化したインターネット環境のおかげです。

では、なぜ企業や組織はちょっと気を許すと現実一辺倒になり、「そんなことはできるのか」というような議論になってしまうのでしょうか。様々な要因がありますが、組織や人の思考力という観点から考えてみることができます。

絵空事・現実直視をできる・できないというマトリクスで考えると、下記のような組み合わせパターンができます。
①絵空事ができる・現実思考ができる
②絵空事ができる・現実思考ができない
③絵空事ができない・現実思考ができる
④絵空事ができない・現実思考ができない
 
日本企業の組織やリーダーに最も多いのが③のパターンです。経営や技術開発において、堅実・着実・実践を重視することが重視されるからです。それはそれで素晴らしいのですが、これは一歩間違うと、過去へのこだわり・自分へのこだわりになるので、変化の時代には要注意です。この課題に着眼した企業では、未来開発経営のワークショップが、未来づくりとそのための能力開発を目的に展開されています。

例えば、③のケースでは、もともとが現実思考に優れているわけですからいくつかの未来開発活動により、一気に大きな成果をあげることができているようです。例えば、下記のようなケースです。

○素材A社
  ・各製品事業部の技術責任者がチームをつくり、それぞれの未来開発を議論
  ・独りよがり型の発想から、市場や技術の将来展望を共有化し次世代事業へ
○電気B社
  ・分野別技術責任者がSHINKAマップ等で未来のあるべき姿を議論
  ・従来からの強み認識だけではなく、将来コアコンピタンスの発見へ 
○自動車部品C社
  ・組織横断かつ製品横断型の若手チーム編成
  ・将来バリューチェーン議論を通じて、自己の将来開発像を設定 等

同様に、①、②、④においても、各パターンの実情に応じた未来開発経営ワークショップの取組み方の工夫が必要です。未来開発経営とは、単なるビジョンづくりではなく、未来を開発するための能力開発活動です。未来は来るものでなく創るもの、言い換えれば、何を創るかのあるべき姿・絵空事議論力が未来開発経営の第1歩ということができるでしょう。

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◆◇◆編集後記◆◇◆

今週末は師走に突入です。2006年の最後を締めくくるのにふさわしい月にしたいと思っています。日々のお仕事はもちろんのことですが、FMICオフィスでは5S活動の再点検を行っています。

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