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2006年

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2006年12月28日 第8号 http://www.fmic.jp/

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FMICはJMAC(日本能率協会コンサルティング)とドイツのIMIG社による戦略的合弁企業として設立されたコンサルティング企業です。企業の成長 戦略デザインとその実現化プロセスをサポートします。

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~未来開発経営・2007年の7つの潮流~
                               FMIC 大岩和男・岩崎壽夫

皆様、本年も残すところ、あとわずかとなりました。今年もFMIC活動に対するご指導、ご支援にこころからお礼申し上げます。また、本メールマガジンに関するアドバイスや応援にも、あわせてお礼申しあげます。本号は今年最後のメールマガジンとなりますので「未来開発経営・2007年の7つの潮流」と題して、送らせていただきます。これは予測ではなく、このようなことを企業の現場で実現していきたいという気持ちで書いています。来年も皆様にとって、良い年でありますように。

1.<見>見える化
見える化は2006年の企業活動のキーワードであった。問題点や課題の見える化に始まり、経営、顧客、技術等、多様な側面で「見える化」は導入活用されている。今後も引き続き、基本的なマネジメント概念として発展するであろう。しかし、ともすると、「見える化」が目的となる傾向があるので要注意である。
先進企業では「思考」「知識」「想い」「兆し」「スキル」等の曖昧領域の見える化に重点が移っていく。このような領域の見える化においては、モノゴトの見方、考え方を明確にする必要がある。物理学の世界に「理論物理学(仮説)」「実験物理学(実証)」の2つの側面があるが、このことにアナロジーすれば、理論物理学的な要素が重要になるということでもある。現象の見える化ではなく、仮説の見える化が未来開発経営の重点課題となる。

2.<創>創る化
「創る化」とは、新しいことの創造に向けて主体的に取り組む様子をあらわしたFMICの造語である。創意工夫力と言っても良い。世の中、問題や困りごとはたくさんあるが、そのような中でも、ポジテイブに挑戦を続けている人はたくさんいる。
  ・中国/EU経済圏の成長と日米の経済的地位低下
  ・2007年問題/団塊世代の大量退職とノウハウ流出
  ・日本企業のものづくり力の弱体化
  ・まだら模様景気回復のなかでの地方格差
  ・世界全体の人口爆発と環境破壊
等々、問題はたくさんあるが、見方を変えれば、
  ・EUに学び、アジア経済圏の創出に努力する人
  ・社会の新しい流れを創りだそうと挑戦する元気シニア
  ・次世代技術や次世代事業創造に取り組んでいる若手
  ・地方にしかできない町おこしや情報発信を続ける人
  ・小さいことから地球環境回復に取り組む人
等はたくさんいる。未来開発経営的にいえば、評論や批評も大切ではあるがより重要なことは、何かを創造すること。2007年は団塊世代の変化と合わせて「創る化」元年となるであろう。
 
3.<感>感性力と行動力
世の中には情報がますますあふれてくる。断片的な情報にふりまわされて多忙な日々を送らざるをえない傾向が強まっている。このような中では、情報に対する感性力が重要になる。一部の企業では、マネジメントサイクルPDCA(Plan Do Check Action)の補完機能としてSIDA(Sence感知/Interpret解釈/Decide決定/Action行動)というような行動サイクルが提唱されている。これは、情報に対して現場感覚で接して、兆しや変化を感じるとともに、その情報の意味についての解釈力をあげていこうという考え方である。
また、TPSトヨタ生産方式の産みの親である大野耐一氏は「一見は百聞にしかず、百見は一行にしかず」という言葉を使い、現場主義・行動主義の重要性を説いておられる。また、私たちの大先輩・高達氏は「何事にも始めがある。しかし、その始めが見える人は少ない。さらに、始めに行動できる人はもっと少ない」という言葉で、感性や行動力の重要性を教えてくれた。世の中、座っていてもインターネットで情報が手に入り、なんとなくわかった気になってしまうが、そのような時代であるからこそ、現場主義・行動主義にもとづく感性力・行動力が未来開発経営の重点課題となる。

4.<選>選ぶ・選ばれる
「選択と集中」古い言葉ではあるが、事業や企業経営の原則である。多くの企業で事業の選択集中が続いている。2007年はさらに、EU経済圏の拡大、中国市場の拡大、BRICS、ポストBRICSの成長をにらんだ、事業や市場の選択集中が重要課題となる。
また、デジタル革新やネット革新のなかで、多くのビジネスチャンスが生まれる。そのような中で、未来開発経営的に重要なことは「未来のコアコンピタンス」の洞察と準備となる。経済や企業活動がグローバル化していくことは間違いないので、そのような中で、単に市場拡大に盲目的に追従してもまた「いつか来た道」となってしまうであろう。
事業の選択集中はもとより、市場・顧客・戦略・技術・ビジネスモデル等の分野で将来デッサンと自社なりの強み分野の選択集中と開発が2007年の重要課題である。これはM&Aや企業再編・技術アライアンスあたりまえ時代における「相手に選ばれるくらいの価値ある」企業、市場成熟化のなかでも「お客に選ばれる」企業への前提ともなっていく。

5.<合>技術の合目的化・統合・複合・融合・意気投合
「合」とは、何かと何かがピタリと組み合わさることをあらわしている。技術経営の側面から考えると2007年は、技術の「**合」「合**」が重要課題となるであろう。失われた10年と言われる時期においてすら、多くの企業ではR&D投資は継続してきた。多くの要素技術や将来技術が研究されてきている。しかし、その技術を価値あるものにするためには、それなりの方向付けや骨太化が必要である。そのためには、
  ・自社の技術を垂直統合、モジュール化の視点から統合化する
  ・企業間で異分野の技術を複合化する
  ・設計技術、評価技術、プロセス技術を融合する
  ・感性技術と製造技術を融合する
  ・社会的価値の視点から技術を骨太化する
  ・異分野の学問分野を横断して研究を進める
等の取組みがますます重要になるであろう。そのためのポイントは人間力である。技術とは、つきつめれば人間のあり方にいきつく。企業の枠を超えて国の枠を超えて、自由な技術議論ができる風土や環境整備、行動が次世代技術戦略の要になるであろう。

6.<意>意味を考える・意図を描く
年末のある日、あるエレクトロニクスメーカーの若手社員の方から「自分がこの仕事をすることの“意味”がわかってきました」という話があった。なんと、すばらしい感性であろうか。
意味・・・物事がある脈絡の中でもつ価値。重要性。意義。
ともすると「今の若手は・・・・」とか言ってしまいがちになるが、忙しく流れる日々の仕事の中で、若い人たちは若い人たちなりに考えている。むしろ、経験豊富な世代こそ、日々の仕事に慣れ親しみ、その意味や意義についての考えが浅くなるかもしれないので、要注意である。
企業においても、戦略的意図(Strategic Intent)ということが、あらためて、重視される時代である。モノゴトが複雑になればなるほど、あわただしくなればなるほど、企業や事業の戦略的意図を明確に描き、少し中長期的な思考で事業開発やそのための基盤整備に継続的に努力することが必要である。技術開発や人材開発は時間がかかることなので、それなりの意味や意図、戦略にそって展開することが未来開発経営の重要課題となる。

7.<止>立ち止まる・反省する・振返る・道を残す
未来開発経営とは、単に未来を目指すことではない。反省や振返り、歴史に学ぶことなくして正しい未来は描けないであろう。そのような視点から考えると、忙しい現在の社会は、反省や振返りが不足しているようである。毎年繰り返される、作り過ぎ作物の廃棄等は、天候不順が原因とは言え、工夫の余地が大きいように見える。農作物問題は、たまたまクローズアップされやすいテーマなのではあるが、他の業界にもこのような現象はたくさんある。
企業の中では、元気な会社ほど、振返り分析等を大切にする傾向がある。ひとつひとつのプロジェクトや仕事の節目ごとに、振返り分析を行ない、成功点や問題点を共有し、次に備えることが日常的に行われている。FMICが行った未来開発経営実践企業30社のインタビューでも、着実に成長しているほとんどの企業において、ありたい姿の描きとあわせて、振返り分析や定期的な学習が車の両輪のようにまわっていた。
技術ロードマップ等のツールが普及するにつれて、中期的な目指したい道筋の共有化は進んできた。2007年はさらに、通り過ぎた道(ロード)がどうであったのか、さらには、自分たちは本当に道を残しているであろうか?というような視点からの未来開発経営も進展するであろう。

以上、7つの視点から、2007年に大切にしてみたいことについて述べさせていただきました。年末の忙しい時期に長文となり、失礼をいたしました。

また、来年も経営や開発の現場で皆様とともに、未来開発経営の実践活動を展開していきたいと考えております。今年はありがとうございました。
来年もよろしくお願いいたします。

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