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FMICメールマガジン第110号(2022.1.13)

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                    「イノベーションの想像」第2回
              ~スターバックス、ひらめいた訳と実現できた訳~

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  こんにちは、「今朝もスタバでラテを買ってオフィスに行こう」と思っている方も多いのではないでしょうか?「いやいや、コロナでOnline化したから、自宅近くのスタバで仕事」だという方も? こういう日々の生活の中のコーヒー文化にイノベーションを起こしたのがスターバックスです。
 今回、「想像力」について取り上げるのはハワード・シュルツさん、スターバックスのCEOとして世界最大のコーヒーチェーン店にした方です。今回は、彼のイノベーションアイディアの閃きを振返ってみます。

1)なぜ閃きは起こった?
Before -1)発想を自由にする間
 1983年、場所は出張に訪れていたミラノです。彼の泊まっていたホテル付近の通りには、多くのエスプレッソバーがあったそうです。彼はそれらをはしごする中で、当面の仕事から離れた時間、空間にいきました。その間の中で、コーヒーを淹れるバリスタたちの手際に見惚れ、イタリアのコーヒーの文化、技術、情緒に触発され、エスプレッソ主体のイタリア式のコーヒー文化をアメリカ人に浸透させるというアイディアを閃きました。

Before -2)知の蓄積と共創
 彼は、大学進学後のゼロックス社、ハマーブラスト社などでマーケティングを学び、営業の腕を磨き、ハマープラスト社ではアメリカ営業本部長にまでなったそうです。営業、マーケティング、プレゼンテーション、マネジメント等の経験と知識があったそうです。

Before -3)発想を膨らませる志
 彼は1981年に、当時はコーヒー豆の焙煎と販売だけを営んでいたスターバックスに出会い、そのコーヒーの味に魅了され、転職を決意したそうです。1982年にスターバックスに参画しましたが、その時から、スターバックスのコーヒーをアメリカ全土に流行させる志を持っていたそうです。

2)なぜ閃きを活かせた?
 閃きの前の振返りをみると、彼と同じようなアイディアを持った人がいる可能性は高いと思われます。ではなぜ彼は、そのアイディアを使って、ビジネスにイノベーション起こすことができたのでしょうか。次は、閃きの後の振返りをしてみます。

After)アイディア熟成と実験検証
 彼はミラノの後、同じイタリアのベローナでカフェラテを初めて飲んで、更に感動をしたそうです。こうした経験の中で、これらのイタリアのコーヒー文化をアメリカ人に伝え、アメリカ人のコーヒーの飲み方を変えることが自分の使命だと思ったそうです。彼の志が、感動を使命にまで昇華させたものと思われます。
 更にアメリカ帰国後、スターバックス経営者にアイディアを伝えました。当時のスターバックス社はそのアイディアに投資しないことが分かると、自ら会社を設立することを決心し、125万ドルの出店資金獲得のために、242人の投資家に説得して回ったそうです。10%、24人の投資家が出資要請に応じたそうです。  これらのイノベーションアイディアの熟成と実践の結果、アメリカのコーヒー文化にイノベーションが起こり、世界一のコーヒーチェーン店のスターバックスの大躍進が始まりました。

 次回は『イノベーションの想像』シリーズ第3回として、QRコードを発明された元デンソーの原昌宏さんの閃きの間を紹介する予定です。
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